2007年12月研修記録
★医療機器販売・賃貸業及び修理業と薬事法について
・平成17年4月の薬事法改正により、医療用具は医療機器に改められた。また、従来は届出制であったが、取り扱う医療機器のリスク分類により、許可制が導入された。
・届出は、届出書を都道府県(あるいは所轄保健所)に提出すれば、受領された時点から業務可能となる。しかし、許可は原則禁止であるが、許可申請書を都道府県(あるいは所轄保健所)に提出すれば、都道府県(あるいは所轄保健所)による立ち入り検査があり、構造設備等が確認される。問題がなければ許可が下り、許可日から業務可能となる。許可申請は店舗ごとに必要であり、6年ごとの更新になる。
・販売業者は、休廃止等の届出は「30日以内」になっている。また、変更(販売業者の氏名、管理者の氏名、住所、営業所の名称等)の届出も「30日以内」になっている。
・医療機器はリスク分類されており、一般医療機器(リスクが極めて低い)、管理医療機器(リスクが低い)及び高度管理医療機器(リスクが中・高)に分かれている。その他には特定保守管理医療機器、設置管理医療機器、特定医療機器及び特定管理医療機器があるが、薬局にはあまり関係がない。
・高度管理医療機器販売業の規制と管理者について、許可制で管理者の設置が義務付けられている。ただし、管理医療機器販売業は届出制であり、家庭用管理医療機器(家庭用管理医療機器+一般医療機器)は届出不要である。
・高度管理医療機器には、コンタクトレンズ、人工呼吸器、透析器、自己検査用グルコース測定器など約1500品目があり、管理医療機器には、電子式血圧計、家庭用マッサージ器、補聴器、アルカリイオン整水器など約750品目がある。また、一般医療機器にはネプライザー、メス、ピンセット、救急絆創膏、X線フィルムなど約800品目がある。
・許可・届出等が不要な医療機器として、管理医療機器である電子体温計及びコンドームがあり、また、処方せんに記載することにより、インスリン製剤を薬局において交付する場合がある。
・医療機器販売業者等の遵守事項として、管理者は保健衛生上支障を生じるおそれがないように注意しておく必要がある。また、高度管理販売業(薬局等)の遵守事項には管理者の設置、管理者の意見の尊重、管理に関する帳簿(6年間保存)、管理者の継続研修、譲受譲渡に関する記録、品質の確保、苦情処理、回収、従事者の教育訓練、中古品販売時の通知、製造販売業者への不具合等の報告などがある。
★営業管理者等に係る継続的研修【オムロンヘルスケア㈱より】
・製造販売業は市場に対して医療機器の「品質」と「市販後の安全性」について最終責任を持ち、製造については製造業に、販売については販売業者等(薬局)に必要な業務を遂行させることによって製造販売業としての責任を果たすことになる。なお、省令で「品質」はGQP(Good Quality Practice)、「市販後の安全性」はGVP(Good Vigilance Practice)で規制されている。
・医療機器に関して、製造販売業者は販売業者等に、品質確保の方法を、文書により指示することになっている。品質確保の実際として、目視による外観検査(キズ、汚れ、破れ、へこみなど)と外箱を少し振って異常音がないかを確認する程度になる。
・販売業者は行政への協力として、立ち入り検査等、緊急命令等、廃棄等、改善命令等、管理者の変更命令、許可の取り消し、運用通知を遵守しなければならない。