薬剤師修行ファイルNo.080126:地域がん診療研修会

2008年1月研修記録
★「大阪府のがん対策について」
・大阪府の「がん対策の沿革」(主なもの) : 1959年9月 府立成人病センター開設、1984年~1993年 第1次対がん10ヵ年総合戦略、1987年4月 大阪がん予防検診センター開設、1994年~2003年第2次対がん10ヵ年総合戦略、1997年2月成人病克服おおさか10ヵ年プラン、2001年7月大阪府立健康科学センター設立、2001年8月健康おおさか21、2004年~2013年 第3次対がん10ヵ年総合戦略、2006年3月健康おおさか21中間報告、2007年4月がん対策基本法施行、2008年4月健康増進法による健康増進事業(がん検診、健康教育等)、高齢者医療確保法施行(特定検診等を保険者が実施)
・大阪府がん対策基本方針 : がん患者を含めた府民の視点に立ったがん対策の実施、重点的に取り組む課題を定めた総合的・計画的ながん対策の実施。
・がん制圧総合対策 : 1.がん検診受診率の向上、2.がん予防の推進、3.がん医療の充実 → 早期発見・早期治療が重要、医療の「質」の向上
・がん予防の推進 : 1.たばこ対策(受動喫煙の防止、未成年者の喫煙防止、禁煙サポート、たばこ対策の啓発など)、2.食生活の改善(野菜バリバリ朝食モリモリ元気っ子推進キャンペーン、健康おおさか21食育推進、おおさか食育通信など)、3.アルコール対策。
・がん検診受診率向上 : がん予防キャンペーン、啓発ポスター、パンフレット、がん検診受診向上関連事業、生活習慣病検診協議会(精度管理)など
・がん医療の充実 : 大阪府の拠点病院(大阪府立成人病センター)、地域がん診療連携拠点病院 : がん診療連携拠点病院の指定要件 1.診療機能(緩和医療の提供体制 ; 心の痛みからスタート、地域医療機関への診療支援、病病連携、病診連携)、2.診療従事者(専門的ながん医療に携わる医師やコメディカルスタッフの配置、3.相談支援センターの設置 など
・肝炎肝がん緊急総合対策事業 : 肝炎フォローアップ事業(保健所・市町村における肝炎ウイルス検査、肝炎検査後肝疾患診療体制に関するガイドライン :)
・大阪府の死因のトップは、全国より10年早く「がん」が1位である。(脳血管疾患による死亡率は、全国を下回る。) → 大阪府のがん年齢調整死亡率は、1985年以来一貫して全国ワーストワン。 胃がん、肝がん(高いC型肝炎ウイルスキャリア率)は減少傾向、肺がん、大腸がんは横ばい、乳がんは増加傾向。
・府内のがん患者の5年相対生存率は、1975-1977以降は増加傾向。